03.ファンダメンタル編

CANSLIMを理解する3つの核心ポイントとスクリーニング法

「オニールの成長株発掘法」に書かれているCANSLIMについてもっと理解を深めたい、簡単にいうとどんなこと?など、誰かがまとめたCANSLIMの説明について読んでみたいと思われているのではないでしょうか。

 

実際に「オニールの成長株発掘法」を読んでも、とても多くの情報があって、どの情報をおさえて投資をすればよいか。なかなかまとめることが大変だと思います。

本記事は「オニールの成長株発掘法」について、もう一度ゼロから学びなおしてシンプルかつ実践で使える内容としてまとめたものを残しておきたいと想いまとめた内容になります。

 

「CANSLIM」のそれぞれを説明している詳しい内容については、1つずつ説明した記事のリンクがありますのでそちらも確認してみてください。

 

ちなみに今回の「CANSLIM」について書かれている「オニールの成長株発掘法」はこちらです。

 

 

1. CANSLIMを理解する「3つの核心ポイント」とは

「オニールの成長株発掘法」を読まれた方はたくさんのことが書いてあるし、第1部のCAM-SLIMの解説だけでお腹いっぱいだと思います。

この本を買ったからには、オニールのCANSLIMの投資法をマスターしていきたいですよね。

でも、CANSLIMで伝えたいことたくさんあるので書籍でも多くのページを使って説明されていますね。

私も7つそれぞれで伝えられていることをまとめたら、とてつもない量になりました。。。

(2章からリンクで確認できます)

 

CANSLIMをしっかり理解するために、CANSLIMで伝えたい内容を私なりにシンプルに3つのポイントにまとめてみました。

個別銘柄の状況は、ポイント①から順に銘柄を見ていくと効果的ですね。

 

ポイント

① 投資する企業は成長し、新たな変化があるか(ファンダメンタル:C・A・N)

② 株価が大きく上昇する条件が整っているか(テクニカル:S・L・I)

③ マーケットの後押しがあるか(マーケット:M)

 

3つのポイントとCANSLIMの7つの項目を体系的に一つの図に表すと次のようになるかと思います。

 

CANSLIMを理解する3つのポイント

 

2. CANSLIMの7つの頭文字の意味

「オニールの成長株発掘法」で説明されているCANSLIMの頭文字の意味と日本語の意味はそれぞれ次のようになっています。

書籍を読みこんでみて、あらためて「C」から順番に見ていくことが、成功のカギを握っているように感じます。

ファンダメンタルをしっかりと確認して確信を持った銘柄に対して、株価が成長していく条件が整っているかどうかを確認していく流れですね。

 

個別銘柄は1章のとおりの3つの順番で見ていくと良いのですが、その候補となる銘柄については、テクニカルからある程度の銘柄を絞ってから個別分析をするという流れの方がいいですよね。

詳しくは3章でお話をしていきたいと思います。

 

CANSLIMの7つ意味

頭文字の意味日本語での意味
CCurrent Quarterly Earnings当期四半期のEPSと売り上げ
AAnnual Earnings Increases年間EPSの増加
NNewer Companies,New product,New Management,New High Off Properly Formed Bases新興企業、新製品、新経営陣、正しい株価ベースを抜けて新高値
SSupply and Demand株式の需要と供給
LLeader or Laggard主導銘柄か、停滞銘柄か
IInstitutional Sponsorship機関投資家による保有
MMarket Direction株式市場の方向

 

2-1. CANSLIMの「C」=「当期四半期のEPSと売り上げ」

当期の四半期EPSと売上が上昇していることが大切になります。

ポイント

どちらも今年と前年の同四半期を比較します。(季節性等を排除するため)

・四半期のEPS成長は18~20%以上

・四半期の売上成長は25%以上

・いずれも加速的に上昇していると良い

 

CANSLIMの「C」について詳しくは当サイト内のこちらにまとめています。

 

2-2. CANSLIMの「A」=「年間EPSの増加」

年間の収益が増加していることが大切になります。

ポイント

・過去3年間25%以上の年間収益の増加

・ROEが17%以上(25~50%が理想)

 

CANSLIMの「A」について詳しくは当サイト内のこちらにまとめています。

 

2-3. CANSLIMの「N」=「新興企業、新製品など」

企業に新しい変化が生じていることが大切になります。

ポイント

【ファンダメンタル】

・新製品

・新経営陣

【テクニカル】

・新高値(正しく形成されたベースを抜け出す)

 

CANSLIMの「N」について詳しくは当サイト内のこちらにまとめています。

 

2-4. CANSLIMの「S」=「株式の需要と供給」

株式の需要と共有があることが大切になります。

ポイント

・重要ポイントで株市の需要が高い

・ベースから抜け出すときに出来高が増加

(注意)需給だけを見ずCANSLIMに適合していること

 

CANSLIMの「S」について詳しくは当サイト内のこちらにまとめています。

 

2-5. CANSLIMの「L」=「主導銘柄か、停滞銘柄か」

主導銘柄であることが大切になります。

ポイント

・マーケットを牽引する主導銘柄

・特定の分野、地域でトップを行く企業

・レラティブストレングス指数が80~90以上

 

CANSLIMの「L」について詳しくは当サイト内のこちらにまとめています。

 

2-6. CANSLIMの「I」=「機関投資家による保有」

機関投資家が株式を購入する企業であることが大切になります。

ポイント

・機関投資家による買いが増加している

・経営陣が自社株を所有している

 

CANSLIMの「I」について詳しくは当サイト内のこちらにまとめています。

 

2-7. CANSLIMの「M」=「株式市場の方向」

株式市場全体の方向性を判断することが大切になります。

ポイント

・上昇相場であるか

・上昇相場以外の場合の対処法を知っているか

 

CANSLIMの「M」について詳しくは当サイト内のこちらにまとめています。

 

3. CAMSLIMに該当する銘柄のスクリーニング手順

CANSLIMでは「ファンダメンタルが良い銘柄を見つける」「株価が上昇するためのテクニカル条件が揃っているか」「マーケットは上昇を後押ししてくれるか」なについて見ていくと良いということが書かれていましたね。

しかし、2章でもコメントしましたがこれはあくまでも候補となった銘柄について、投資の判断をしていくための手順です。

最初に、その手順で個別銘柄をチェックしていくための候補となる企業を見つけ出さないといけません。

そこで、ご自身でCANSLIMの銘柄を探す起点となるスクリーニング方法を見つけて、選定のルールを決めていくことが大切ですね。

 

ここでは、CANSLIMの銘柄をスクリーニングするきっかけを3種類ほどご紹介します。

どの手順からはじめても良いのですが、CANSLIMの条件に当てはまりそうな企業をどのように見つけるのかが大切ですね。

 

3-1. 自作のレラティブストレングスリストから始める(Lから開始)

CANSLIMの「L」の一つであるレラティブストレングスについて、自分で作って探すことができます。

オニールはこの独自のレラティブストレングスのデータをもとに、企業を探していると書かれていますよね。

アメリカでは有償でこのレラティブストレングスを見ることができますが、正しい計算方法等は公開されておらず様々な情報を収集した方が計算方法等を推測・検証しています。

日本でも正しい情報がないことから、レラティブストレングスを提供している企業等は無いため、推測された情報をもとに自分で計算していくしかありません。

 

注意点は、この指標を見ている方が他にいないということです。

ただ上昇株を見つける良い結果になりますので、ぜひ自分で作っていただければと思います。

 

レラティブストレングスのデータ作成方法について詳しくは当サイト内のこちらにまとめています。

 

3-2. 新高値銘柄から始める(Nから開始)

CANSLIMの「N」の一つである新高値について、新高値を取ってきた銘柄のリストであれば株探等で探すことができます。

有名な投資家さんの中にも株探の新高値データを見ているという投資家さんも多いですね。

 

さて、株探での新高値(年初来高値)のリストの見方を確認しておきましょう。

株探を開いて上部のメニューの「株価注意報」から「本日、年初来高値を更新した銘柄」を選択すると、当日の相場中に年初来高値を付けた銘柄リストを見つけることができます。

そのリストから、新高値を取った銘柄の四半期業績(C)・年間業績(A)・新たな出来事(N)・出来高上昇(S)・主導株の確認(L)・機関投資家や自社株買い(I)などを見ていきます。

もちろん個別銘柄だけではなく、マーケット全体(M)の確認も必要ですね。

 

株探で新高値銘柄を探す方法

 

3-3. 高ROE銘柄から始める(Aから開始)

CANSLIMの「A」の一つであるROEについて、高ROE銘柄のリストであれば株探・Yahooファイナンスなどで探すことができます。

 

今回は株探の高ROEランキングを見ていきましょう。

株探を開いて上部のメニューの「銘柄探索」から「今期【高ROE】ベスト100」を選択すると、今期の予想ROEの高い順に並べられた銘柄リストを見つけることができます。

そのリストから、四半期業績(C)・年間業績(A)・新たな出来事(N)・出来高上昇(S)・主導株の確認(L)・機関投資家や自社株買い(I)などを見ていきます。

もちろん個別銘柄だけではなく、マーケット全体(M)の確認も必要ですね。

 

株探で新高値銘柄を探す方法

 

ROEについて詳しくは当サイト内のこちらにまとめています。

 

さいごに

CANSLIMについての総まとめと、銘柄のスクリーニング方法についてご紹介しました。

 

具体的な解説は書ききれませんので、他のページを参照していただきながら本記事の内容をマスターしていただければと思います。

CANSLIMを勉強しただけにとどめず、実際にぜひ活用していただければ勝率が高くなっていくのではないでしょうか。

 

「オニールの成長株発掘法」に書かれているCANSLIMは、第一部の内容で成長株を発掘する手法のまだまだ入口の解説です。

しかし、この内容を理解して投資をするかどうかで結果が大きく変わってくると思いますので、しっかり理解をしていきましょう。

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