広告 03.ファンダメンタル編

CANSLIMの「A」だけに注目!【オニール流】投資への活用術

「オニールの成長株発掘法を読んで」または「CANSLIMを知って」、もう少しCANSLIM「A」について詳しく知りたいと思われていると思います。

 

株式投資をしていると必ず出てくるのが「ウィリアム・オニール」ですね。

オニールの投資法である「CAN-SLIM」の

「A=Annual Earnings Increases(年間EPSの増加)

~大きく成長している銘柄を探す~」

について、私なりに理解した内容をまとめるとともに、どのように投資へ活用しているのかについて触れていきたいと思います。

すでにご存じかと思いますが「EPS=一株益(一株当たりの収益)」ですので、再確認をお願いします。

 

CAN-SLIM全体については、本サイト内のこちらの記事でまとめています。

 

参考

こちらの本を読んでポイントをまとめたものです。

まだ読んでいない方はぜひ一読されることをおススメします。

「オニールの成長株発掘法」

⇒ CAN-SLIMは「最も一貫した最高の成績を上げた手法の一つ」

 

1. CAN-SLIMの「A」とは:年間EPSの増加に注目!

CAN-SLIMの「A」は、年間のEPSが増加している銘柄を選定して投資をするという銘柄選定の基本ですね

サブタイトルに「大きく成長している会社を探す」と書かれています。

 

これを見て「あれ?」と思われているかもしれませんが、CAN-SLIMの「C」では四半期のEPS・売上が増加している銘柄を選定するという話だったからではないでしょうか

「A」を振り返ると、四半期のEPS・売上の増加を確認するだけでは不十分だが、四半期のEPS・売上の増加は必要条件であるということが書かれています。

つまり、「C」の四半期のEPS・売上の増加の要件に加えて、「A」の年間EPSの増加も必要と捉える必要があるということですね。

 

ポイント

・当期四半期のEPSの上昇は、株式市場で大化け銘柄を発掘するには欠かせないものだがそれだけでは不十分

・当期四半期の発表が一時的なものでないこと、質が良いことを年間EPSの増加で確認する

 

2. 年間EPSの増加も必須!年間EPS増加の確認方法と判断基準

CANSLIMの「C」で必要とされた四半期のEPSに加えて年間のEPSを確認する理由は、四半期のEPSの増加が一時的なものであったり 最新の良い決算説明が一時的なものではないことを確認するためです。

そして株式の購入を検討している企業の質が高いものであることを確認するためにも、年間EPSの増加を確認することが大切であるとされています。

 

具体的な確認の方法としては、次の5つポイントです。

ポイント

①年間EPSが過去3年連続で増加している銘柄を探す

②年間EPSの過去の増加は2年目のEPSが下がり、たとえ3年目の結果が過去最高水準にまで回復したとしても選択肢から外す

③アナリストのコンセンサス予想も、翌年のEPSが上昇すると見込んでいる銘柄を探す

④年間EPSの増加率が25~50%以上の銘柄を探す

⑤成長の裏付けはROEで確認する

 

2-1. 年間EPSが過去3年連続で増加が必須

「年間EPSの増加(金額)」については、まずは過去のEPSをチェックします。

「過去3年間が必ず連続で増加していること」が大切であり、2年目に減少して3年目に上昇した場合などは対象外となります。

 

ここ数年の業績が確実に伸びていて年間EPSの金額が3年連続で伸びていること、さらに直近の四半期業績も高いということが株価が大幅に上昇する可能性を高めることになります

 

具体的に次の表を確認しましょう。同じ銘柄だとして次の3つのケースの場合の判断となります。

良いケース①は、順調に成長していますね。

良いケース②は、2年前の年間EPSは前年以上の伸びはありませんが成長しています。

ダメなケースは、3年間の増額の合計は良いケース②と同じですが、2年前に前年比でマイナスになった点がこの条件を充足していないことになります。

 

過去3年間の年間EPSの増加の判定

良いケース① 良いケース② ダメなケース
(判定)
3年前 +20円(前年増) +20円(前年増) +20円(前年増)
2年前 +30円(前年増) +10円(前年増) -10円(前年増)
1年前 +40円(前年増) +30円(前年増) +50円(前年増)
(3年増額) +90円 +60円 +60円

 

2-2. 年間EPSの増加率は25%以上が必要

「年間EPSの増加率」についても、まずは過去のEPSをチェックします。

「過去3年間が必ず25%以上増加していること」が大切であり、2年目に減少して3年目に上昇した場合でも、25%以上であれば対象となります。

そして、未来はコンセンサス等の予想も今期・来期が25%以上であることを大切にします

 

ここ数年の年間EPSの成長が25%を超えていて、直近の四半期業績も高く、コンセンサスも今期・来期の年間EPS成長が25%を超えるという条件の場合、株価が大幅に上昇する可能性を高めることになります。

 

過去3期の実績と、今期・来期の可能性が株価を動かします

 

具体的に次の表を確認しましょう。同じ銘柄だとして次の3つのケースの場合の判断となります。

良いケース①は、順調に成長していますね。

良いケース②は、2年前の年間EPSは前年以上の伸びはありませんが25%以上で成長しています。

ダメなケースは、3年間の年間EPSは成長していますが、2年前に前年比で25%を下回っています。

 

過去3年間の年間EPSの増加率の判定

良いケース① 良いケース② ダメなケース
(判定)
3年前 +25%(25%以上) +30%(25%以上) +25%(25%以上)
2年前 +30%(25%以上) +25%(25%以上) +15%(25%以下)
1年前 +35%(25%以上) +35%(25%以上) +40%(25%以上)

 

上記に加えて、今期・来期の年間EPS成長が+25%以上の予想が出ていることが必要となります

 

書籍によるとこちらの2点についても触れられています。

・初期上昇段階の銘柄の平均の年間EPS成長率は36%

・大化けする銘柄の4分の3が、3~5年間の年間EPSの増加が大きかった

 

2-3. 成長の裏付けとしてROEを確認

株式の利益と成長を測定する方法、つまり成長の裏付けとしてROE(株主資本利益率)を使うことができます。

※書籍には一株あたりキャッシュフローの表記がありますが、必要な方はぜひ学んでください。

 

企業成長の裏付けとして、ROE(純利益÷株主資本)が高い銘柄を探します。

ROEの数値は、企業がその資金をどれだけ効率的に使っているかを示すため、経営状態の良い企業と悪い企業を見極めることができます。

過去50年間で急成長を遂げたほぼ全銘柄が、最低でも17%のROEであったそうです。

その中でも、特に優れた大化け銘柄のROEは25~50%ほどとのことです。

 

過去の年間EPSの成長に加えて、今期のROEが25%以上の銘柄を選ぶ必要があるということですね。

 

ROEについて詳しくはこちら(本サイト内)

 

年間のEPS成長率も25%以上がチェックポイントでしたので、間違えないように整理しておくといいですね。

 

3. 年間EPSの増加にこだわる理由と銘柄選定の注意点

年間EPSの増加にこだわる理由は、株式市場の歴史をさかのぼると成長株が評価されたアノマリーがあるからです。

 

相場が弱気な市場となったあと強気相場に転換されたそのポイントでは、最初に成長株がマーケットを牽引するとされています

 

オニールは相場の流れを次のように説明していますね。

相場の流れを読みつつ、新しい強気相場が訪れたときは大きなチャンスですね。

ほとんどの強気(上昇)相場は2~4年間続いたあとに、景気後退や弱気(下落)市場に見舞われ、その後新たな強気相場に突入する。

新しい強気相場の初期段階では、通常、成長株がマーケットを牽引して新高値を付ける。
そのような銘柄は、四半期ごとに利益を伸ばし続けていたのにマーケット全体の条件が整わずに株価が伸び悩んでいた企業である。

オニールの成長株発掘法より

 

3-1. 成長性が高く持続する企業に投資する

過去の大化け銘柄を調べると、「4分の3は成長株だが、4分の1は景気敏感株や企業再生株」だったというデータがあります。

 

景気敏感株が勢いを増していている時期であっても、極めて目覚ましい若い成長株は存在しているので、成長株をみつけて投資をします。

 

マーケット全体が後退している時期や沈んでいる時期に、継続的に良い業績を出しているのにマーケットの影響を受けて株価が伸び悩む銘柄があります。

これらは必然的にPERが低くなりますので、PERを重視する機関投資家の目に留まってマーケットが上昇を始めたタイミングで勢いよく上昇していきます。

 

「PERが低い=割安で株価が上昇する」という考え方は成立しませんが、好業績の銘柄のPERが下がっていて機関投資家が入ってくるのであればチャンスだということですね。

 

3-2. 景気敏感株や企業再生株は避ける

過去の大化け銘柄の4分の1は、「景気敏感株や企業再生株」であるが、これらの銘柄が明るい未来を支える株になることは難しいので、成長株のように株価が上昇しても投資は避けるべきです。

 

具体的には、製鉄・化学・製紙・合成ゴム・自動車・機械などの景気循環の傾向が強い基幹産業に属する銘柄のことで、強気相場が訪れても初期段階での回復は遅れます。

 

そして、若い成長株が強気相場を2サイクルほど達成したあとくらいに、相場の中心が景気敏感株や下落から上昇に転じた銘柄、そして新たに力をつけ始めた業種へと移っていきます。

 

景気敏感株は、株価上昇しても長く続かなかったり、不景気や収益後退が近づくと先頭を切って交代する傾向もあります。景気敏感株が明るい未来を支える株にはならないので、投資すべきではないということです。

また、企業再生株を探す場合、少なくとも年間EPSの増加率が5~10%で、さらに2四半期連続で急速にEPSが回復して直近12ヶ月EPSが最高水準に達していることが条件となりクリアしている銘柄であれば投資しても良いと思います。

 

成長株の上昇に陰りが出てきたタイミングで重宝されることがありますが、この投資法ではない条件を見つける必要があり難しくリスクも高い投資になりますので、CAN-SLIMの投資法では対象外とするのが良いですね。

 

いずれにしてもこういった株が成長する確率は25%ですので、75%に入る成長株への投資することが望ましいですね。

 

4. 新規公開株(IPO)の成長判断の考え方

3年間の年間EPSが公開されていないような新規公開株については、直近5~6四半期に大きなEPSの増加があったのか、より大きな増加があったのかで判断します。

 

1~2四半期だけ利益が出たというのでは不十分で、それだといつかは下落する可能性があります。

 

5. PERの活用法を抜本的に見直す

「株式投資で最も重要なのはPERである」と学ぶケースが多くありますね。

 

ここまで再三「EPSが大切だ」という話でしたので「PERは実際にどう扱われるのか」と思われていると思いますが、オニールは基本的には役に立たない指標だと説明しています

 

なぜPERが役に立たないかというと、

今も昔もアナリストはPERを基本的な投資判断の道具としてとらえ、ある銘柄が過小評価されている(PERが低い)から買うべきだとか、過大評価されている(PERが高い)から売るべきだ。という判断をしているケースが多々あります。

しかし、実際のところPERは株価の動きとは関連性がなく、株式の売買判断にはほとんど役に立たないという事実があったということが書かれています。

 

さらには、統計を取るとEPSの増加率の方がPERよりもずっと重要であることも分かったということです。

 

5-1. PERが低くても割安と判断した買いはNG

PERが低いから、あるいは過去のPERと比べて低いほうだから、その株が「過小評価」されているというのは実は何の根拠もありません

銘柄選択で最も重要視するべきなのはPERではなく、EPSの変化率が著しく増加しているか、減少しているかという点になります。

 

成長株のPERは初めはだいたい25~50倍で、それが60~115倍まで上昇しています。この実態から成長株が上昇をはじめる「25~50倍」はPERが高い部類に入るため、PERが高い判断してしまうと購入チャンスを逃し、大きなロスになってしまいます。

 

また、PERが低くてお買い得だからという理由だけで株を買っては絶対にダメです。PERが低いにはそれなりの理由があるからですね。

PER20倍の銘柄にはそれ相応の理由があり、15倍の銘柄にはそれ相応の別の理由があります。

 

5-2. 成長性(EPS)が買いを呼ぶので割安(PER)は関係ない

PERはEPSが増加することで結果的に現れた効果であり、EPSが成長したのでPERが良く見えて資金力のある機関投資家の買いが集まり、その結果素晴らしい値動きをすると考えると良いですね。

 

PERが素晴らしい業績を生み出すのではなく、素晴らしい業績を出した結果としてPERが良い数値になります。

 

5-3. PERを株価の伸び幅の判断に使うのはOK

オニールはPERを成長株の伸び幅の把握に使っています。

 

成長株が今後6~18ヶ月の間にどれほどの伸び幅を達成することができるかを、その銘柄の将来の収益の見通しを基に予測する方法です。

 

6. 「C」と「A」を組み合わせてずば抜けた成長企業を見つける

今回のCAN-SLIMの「A」で学んだとおり近年のEPSの増加をチェックするとともに、CAN-SLIMの「C」で学んだ直近数四半期のEPSの増加をチェックすることで、優れている銘柄であるずば抜けた銘柄を探すことができるということと、それ以外の銘柄は投資しないということです

 

年間EPSの増加を条件にすると、特定の業界内でみれば8割の銘柄を除外できるようになります

 

ほとんどの銘柄の成長率は、さえないものや、全く成長しないものばかりなので、CAN-SLIMの「C」と「A」の両方の条件に該当する数少ない銘柄を選定することで、8割の銘柄が除外できるのでこの考え方は大切ですね。

 

ただし、注意すべきは年間EPSが記録的な増加率を示した場合でも、必ずしもその企業が安定した成長株であるとは限らない点です

 

年間EPSが大きく増加すると世間では成長株と呼ばれますが、その年間EPSの成長率が以前と比べると鈍かったり、年間EPSの増加率が30%でも直近の数四半期のEPSの増加率が10~15%に減速しているような銘柄は成長が止まって成熟した株と考えた方がいいですね。

 

ちなみに、歴史が古く巨大化した企業は、特徴としてEPSの増加率の伸びも鈍いので、一般的には避けた方が良いです。

 

まとめ

CAN-SLIMの「A」について自分なりに学んだことをアウトプットしてみましたが、「オニールの成長株発掘法」を読まれた際に感じたことは同じでしたでしょうか。

「C」に続いて、EPSを使った成長株の発掘法であり、とても大切な銘柄選定のコツでしたね。

 

そして、一般的な優良銘柄を探すための基準ではなく、並外れた数%の成長株銘柄を探すための条件でした。

 

CAN-SLIMの「A」で学んだ年間EPSと、CAN-SLIMの「C」で学んだ四半期EPSの両方の増加率がある、ずば抜けた銘柄を選定していきましょう。


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