広告 03.ファンダメンタル編

IRカレンダーを使った決算発表・配当・優待のスケジュール確認方法

月内容を「四半期決算発表はいつだろうか」「配当金の支払いはいつだろうか」など、すでに投資歴が長くて「3月決算なら〇〇は△月ごろ」だと頭に入っている方は良いですが、なかなか思い出せないですよね。

 

そこで、各企業ごとの詳細な日付は毎年変更になることから、都度しっかりと確認するとして、決算月にあわせた大まかなスケジュールを押さえておくといいですね。

あと、この時期と一緒に四季報の発売時期もあわせてチェックできるといいですね。

 

1. IRカレンダーは年間の決算・配当・株主総会などを共有

IRに関わるカレンダーを表示している企業も多いのですが、こちらのニチイのIRカレンダーは3月決算企業のアノマリー(周期)を把握するにはとても分かりやすい図になっています。

 

ここで大切なことは、個別企業の具体的な決算発表日を知る方法ではなく、「3月決算の企業の1年間の動きはこれだ」という大きな流れをしっかりと押さえておくということです。

決算発表や配当金・優待の権利日などの大まかな時期を押さえておくと投資の幅が広がりますので、決算月に合わせてすぐにイメージができるようにしておくと良いですね。

(出典:ニチイのIRカレンダーより)

 

2章以降を読む前に決算月と決算日(決算発表日)の違いがあいまいな方はこちらの記事を参考にしてください。

決算日と決算発表日の違いとは?株式投資で押さえる3つのポイント
決算日と決算発表日の違いとは?株式投資で押さえる3つのポイント

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2. 決算月に合わせた四半期の該当月

決算月は1月決算の会社から12月決算の会社まで様々ありますが、一番多いのはやはり3月決算になります。

3月決算は上場企業の62%を占めますし、2位の12月決算を含めると75%を占めていることになります。

 

決算月のランキング (独自調べ)

1位   3月 (62.21%)
2位 12月 (12.96%)
3位   2月   (5.66%)

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よって、3月決算の場合の四半期は、1章の図のとおりこちらの表のようになります。

四半期 3月決算の該当月 決算進捗
第1四半期 4月・5月・6月 25%
第2四半期 7月・8月・9月 50%
第3四半期 10月・11月・12月 75%
第4四半期 1月・2月・3月 100%

 

 

3. 決算発表(有価証券報告書・決算短信)の公開時期

3月決算の企業の場合には、第1四半期は4~6月ですが、その3ヶ月の業績結果は8月に発表することが一般的です。

 

決算発表の際は、決算短信(年4回)や有価証券報告書(年1回)が発表され、その際に同時に会社の業績に関する補足資料が発表されます。決算説明会をする企業もありますね。

四半期 3月決算の該当月 決算発表
第1四半期 4月・5月・6月 8月に決算短信
第2四半期 7月・8月・9月 11月に決算短信
第3四半期 10月・11月・12月 2月に決算短信
第4四半期 1月・2月・3月 5月に決算短信+有価証券報告書

 

各企業の具体的な決算発表日の調べ方はこちらになります。

決算発表はいつ?上場企業の決算発表日を簡単に調べる方法5選

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4. 配当金の支払いや優待の配布時期

配当金や株主優待の権利を得るためには、該当する決算日の権利付最終日に保有している必要がありますね。

 

本決算で配当や優待を付与する企業が多いので、今回は決算日のトップ5を確認しておきましょう。実際には権利確定日を含む3営業日前が権利付最終日となります。

決算日 会社数 割合
2021/3/31 2248 58.63%
2021/12/31 428 11.16%
2月末日 200 5.22%
2021/9/30 141 3.68%
2021/6/30 121 3.16%

 

権利付最終日の考え方はこちらです。

 

5. 四季報の発売時期

四季報の発売時期も決まっていますので、決算時期と合わせて知っておくといいですね。

 

決算発表時期とは異なるため、四季報の分析をする時期も1年の中でスケジューリングしておくといいですね。

発売日 記事の内容
新春号 12月中旬 1~3月を中心とした記事
春号 3月中旬 4~6月を中心とした記事
夏号 6月中旬 7~9月を中心とした記事
秋号 9月中旬 10~12月を中心とした記事

 

6. 私の1年間の企業分析カレンダー(3月決算編)

今回5章までにお話をしてきた内容をまとめて、3月決算の銘柄対応している自分の1年間のスケジュールを確認するとこちらになります。

3月・6月・9月・12月決算の会社は、四半期が異なるものの時期は同じになります。

それ以外の銘柄をウォッチしている場合には、こちらの時期とはズレた時期に対応することになりますので、時期の確認をしておきましょう。

時期 イベント 対応内容
3月中旬 四季報春号の発売 四季報の分析をする
3月下旬 本決算日 権利付最終日に注意する
5月中旬 本決算発表日
・前年本決算発表
・今期予測
前年の本決算・今期予測を確認する
・有価証券報告書
・決算短信
・決算説明資料
6月 株主総会
6月中旬 四季報夏号の発売 四季報の分析をする
6月 期末配当支払い
6月末 第1四半期締め 権利付最終日に注意する
8月中旬 第1四半期決算発表日 第1四半期の業績確認
・決算短信
・決算説明資料
9月中旬 四季報秋号の発売 四季報の分析をする
9月末 第2四半期締め 権利付最終日に注意する
11月上旬 第2四半期決算発表日 第2四半期の業績確認
・決算短信
・決算説明資料
12月中旬 四季報新春号の発売 四季報の分析をする
12月 中間配当支払い
12月末 第3四半期締め 権利付最終日に注意する
2月上旬 第3四半期決算発表日 第3四半期の業績確認
・決算短信
・決算説明資料
以下、本表の最初から繰り返しになる
3月中旬 四季報春号の発売 四季報の分析をする
3月下旬 本決算日 権利付最終日に注意する
5月中旬 本決算発表日
・前年本決算発表
・今期予測
前年の本決算・今期予測を確認する
・有価証券報告書
・決算短信
・決算説明資料

 

さいごに

決算発表や配当・優待の権利付最終日、四季報の発売日は例年同じ周期でやってきますので、1年をとおしてどの時期にどんな内容をすべきなのかご自身でカレンダーを作っておくのも良いですね。

 

特に決算発表の際には株価が大きく可能性がありますので、決算発表日をまたいで株を保有し続けるかどうかがとても大切な判断ポイントにもなります。

 

2章でふれましたが、3月決算と12月決算の銘柄で75%を占めていますが、この75%のIRイベントは重複しています。この決算時期の銘柄をウォッチするのは大変だということが分かります。また、別の周期の銘柄をチェックする場合には1年をとおして忙しくなる点も理解しておく必要がありますね。

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▶「株式投資×IT活用」を考える兼業投資家
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