広告 02.テクニカル編

ストップ高の株が売れない?寄らずのストップ高の注文とその注意点

「購入した銘柄がストップ高になったから利確したいけど売れないことがあるの?」

 

四半期決算や本決算など、決算発表シーズンになるとストップ高となる銘柄を目にすることが多くなりますね。

決算発表の内容が良いと翌日はストップ高になり、決算跨ぎをした際にはとてもうれしいですよね。

 

しかし、ストップ高になった当日に売却しようとしてもザラ場中に値が付かずに、注文を出しても約定しないケースがあります

ご自身の投資法によりますが、慌てて売却しなくても良いケースの方が多いように感じますが、やはり売却したいタイミングでできないことは不安ですよね

 

本記事では、ストップ高の際に変更される約定の考え方や、寄らずのストップ高が発生した場合の注文やその注意点についてご紹介していきます。

 

1. ストップ高で売れない銘柄は大引けで売買される

ストップ高となった銘柄は、買い注文が殺到していて売り注文が少ない状況であることから、特別気配となって売買のバランスが取れるまでザラ場中に約定しないしくみになっています

 

大引けまで売買のバランスが取れない場合には、大引けの時点で売り注文の数だけは抽選で約定されます

よって、ストップ高の前日までに保有していた銘柄を売りたい場合には、売れないということはありません。

それにしても、ストップ高が午前中にわかって、そのまま大引けまで売れないのは不安ですよね。

 

ストップ高になったからと言って安心して成行注文を入れていると思わぬ価格で売却されることがあります。

注意ポイント

ストップ高になったあとに売り注文を入れておいても、大引けまでストップ高が継続しない場合には、ストップ高が剥がれて「ストップ高の価格では売れない」ということも起きますので、売り注文については注意が必要ですね。

 

2. 大引けでストップ高の状態なら比例配分方式で安心

ストップ高が続いて約定せずに大引けまでいくと「たくさんの買い注文と少しの売り注文」がある状態になります。

大引けまでストップ高が続いて約定しない場合など、大引けの時点で特別気配の場合には最後は比例配分方式という方式で売買されるため、ストップ高の価格で売買されることになります

 

売る側としてはどんな方式であろうとストップ高の金額で売れればOKなのですが、実際のしくみを知っておくことは大事ですね。

また、買いたい投資家が指値注文でも成行注文でも関係なく抽選されますので、これもまた売れる可能性が高くなり安心ですね

 

2-1. 比例配分方式が発動する条件

ストップ高比例配分が発動する条件は、ストップ高の状態が続いて大引けになった場合です

 

寄付きやザラ場中は成行注文、指値注文の順に優先順位がつけられており、価格が高い注文があると低い注文より優先されます。また大引けで引け成りの注文があった場合にも同じ考え方になります。

この比例配分方式はストップ高の時だけになります

 

2-2. 比例配分方式は「市場」「証券会社」の2段階配分

ストップ高でも買いたい投資家が大量にいる場合には、ザラ場中の方式とは異なり比例配分方式が適用されることはお分かりいただけたと思います。

 

この比例配分方式はそもそも売り買いのバランスが取れていないので、証券会社が東証に注文を出しても約定しないため投資家からの注文を自由に約定させることができません

このような場合には「東京証券取引所」が調整をおこない、そのあと証券会社のルールに基づいて売買がおこなわれます。

ポイント

①ストップ高になった銘柄の注文数量から売買できる量を確認する
②注文を出している各証券会社の注文数量を確認する
③注文数量が多い証券会社から順に、1単位ごとに配っていく
④証券会社は配られた単価をもとに独自のルールで投資家に配分する

 

以上から、同じ証券会社から買い注文がたくさん出ていると配分が多くなりますが、そのあとに同じ証券会社内で再配分するので自分がそれに該当するかどうかは悩ましいところになります

 

3. 寄らずのストップ高の注文とその注意点

ザラ場中に値がついて寄ることが無い「寄らずのストップ高」ですが、必ずしも大引けまでストップ高が続くとは限りません

 

ザラ場中に少しでも値がついて寄ることがあった場合、売り注文を出しているとその時点で約定してしまいます。

本記事を読まれている方は、もともとストップ高の銘柄を売りたいという方ですので良いかと思いますが、注文の考え方を間違えると損してしまうので注意しましょう

 

3-1. 注文:寄らずのストップ高のリスクを回避する

ストップ高で成行売りの注文を出している場合、場合によっては大量の買い注文が取り消されて急激に株価が下落するケースがあります

 

このような場合、ストップ高が剥がれると指値注文よりも成行注文が優先されますが、ストップ高の価格のすぐ下に買い注文が入っていないとあっという間に大きく下落することがあります。

よって、ザラ場中は成行ではなくストップ高の少し下で指値注文を出しておくことがリスクを回避して安心材料になるかと思います。大引けの直前に成行にできると一番良いですね

 

3-2. 注意点:寄らずのストップ高のはずが剝がれることも

ストップ高銘柄が寄らずに時間が過ぎていく中で、思ったより買い注文が殺到しない場合などは翌日以降に株価がさらに上昇していくような強さが見えません

そこで、買い注文を入れてストップ高の価格でもいいから買おうとしていたり、ストップ高が継続するように多くの注文を入れていた投資家が、ストップ高が剥がれたり下の価格で約定する可能性を見つけると注文を外してしまうことがあります。

 

ストップ高となった銘柄がいつまでもストップ高を継続するものだと思わずに、剥がれた場合に売却する価格について考えて手を打っておきましょう

 

3-3. 注意点:寄らずのストップ高の翌日の値動き

寄らずのストップ高が発生しているのに保有している株を売って利確したいという考え方ですが、ストップ高を付けた翌日は株価がさらに上昇する可能性があります。

 

ストップ高の翌日の値動きを確認してから手じまいでも良いかと思います。

 

4. 寄らずのストップ高の銘柄はファンダ分析をしよう

寄らずのストップ高は頻繁に起こるものではありません。

寄りの時点やザラ場の途中でも特別気配値が出る可能性がありますが、大引けまでストップ高が継続する場合には、何らかのきっかけがあるかと思います

 

テクニカルだけでは寄らずのストップ高は難しいと思いますので、ファンダメンタル面でストップ高になった理由があるかと思います。

そのファンダ分析をおこなって、この銘柄はストップ高を付けた株価でもまだ割安なのか、その株価だと割高なのかをファンダ分析することをおススメします。

 

ファンダ分析の結果、目標株価と比較して本日の価格が低いようであれば、まだまだチャンスはありますね

 

さいごに

ストップ高となり売りたいと思った時間帯に株が売れないという点についての考え方や、基本的なルール等についてご紹介をしてきました。

 

ストップ高銘柄はなぜストップ高になったのか、ファンダメンタル面の分析から理由を見出すことができれば次の一手が決まるかと思います。

 

さまざまな条件からストップ高になった銘柄をストップ高の価格で売りたいけど売れないと迷っている方には、リスクを取ってストップ高の株価の少し下の価格で指値を入れるなど工夫をされることをおススメします。

また、大引けまでストップ高が継続すれば、比例配分方式で、思った価格で売ることができるので安泰ですので、大引けまでストップ高が継続しそうかどうか判断が大切ですね。

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▶「株式投資×IT活用」を考える兼業投資家
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