株式投資を始めると決算や適時開示、ニュースなど様々な要因で株価が動くことがわかりますが、決算や適時開示はその日の相場が閉まった15時以降に発表されることが多いですね。
「好決算が発表されたが事前に購入できなかったので、明日の相場が始まる前に先に何とか購入できないか。」
「四半期決算・本決算あとに夜間取引で下落が始まっているから、ストップ安になる前に何とか売却できないか」
というような状況になることがありますが、PTSでの取引で解決できることもありますね。
PTSで売買住めかどうかの目安は「PTSランキング」ですので、調べ方や活用方法についてみていきましょう。
目次
1. 株の「PTSの値上がりランキング」の調べ方
PTSのランキングを公開しているサイトは非常に少ないです。
夜間PTSを日本で唯一取り扱う「ジャパンネクスト」のホームページには、「PTSの株式ランキング」の情報は「モーニングスター株式会社が提供しています」というコメントがあり、モーニングスターを中心にPTSの情報が公開されているということを前提として知っておくといいですね。
ジャパンネクストのホームページはこちら
参考
初めてPTSのランキングを知った際にはモーニングスターのサイトを教えてもらったのですが、証券会社のサイトなど気軽なところにもあるだろうと思って探しても、なかなか見つかりませんでした。
「なぜPTSの値上がりランキングはモーニングスターだけ?」と思った答えは、こちらが公式だっとという結果でした。
1-1. モーニングスターのPTS値上がりランキング
モーニングスター社が発表しているPTSランキングが、ジャパンネクストの公式データになりますね。
モーニングスター社のPTSのランキングページにアクセスするとこちらのようになっています。
「値上がり率」「値下がり率」「出来高」「売買代金」の4つのランキングを確認することができます。
1-2. SBI証券のPTS値上がりランキング
SBI証券はPTSを運営しているジャパンネクストの親会社ですね。
SBI証券でPTSの値上がりランキングを見る場合には、一番上のメニューから次の順にアクセスをしていきます。
「マーケット」-「ランキング」-「国内株式」-「当社ランキング」-「PTS〇〇」の順に選択をしていきます。
SBI証券で確認できるPTSの値上がりランキングは「出来高」「売買代金」の2つのランキングを確認することができます。
2. PTSで確認できる3つのデータ
公式として情報提供をしているモーニングスターを中心に確認していきましょう。
主に確認することができるPTSの値上がりランキングの情報は次の3つになります。
ただし、PTSの値上がりランキングは3章・4章の内容を確認していただき、そのうえで活用していただければと思います。
2-1. PTSの値上がりランキング①「値上がり率」
当日の終値から〇%値上がりをしているという値上がり率のランキングを見ることができます。
値上がり率を見るときの注意点としては%表示ですので、価格が安い銘柄は小さい動きでも上位に入ってくることが多々あります。
また出来高が少なくても動いた幅で計算されるため100株の出来高で上位に掲載されていることもあります。
値上がり率ランキングには、出来高を表示する列もありますので、出来高についても一緒に見ていくといいですね。
2-2. PTSの値上がりランキング②「出来高」
PTSの値上がりランキングでは、「出来高ランキング」のデータを確認することもできます。
厳密には値上がりランキングではありませんが、PTSの大半は個人投資家の売買になりますので出来高が多くて上昇している銘柄の方が信用できますね。
出来高ランキングをもとに出来高上位で上昇している銘柄をウォッチするのが、だましが少なくて良いかと思います。
2-3. PTSの値上がりランキング③「売買代金」
PTSの値上がりランキングでは、「売買代金ランキング」のデータを確認することもできます。
値上がり率と出来高を活用した方が良いかと思いますが、必要に応じて売買代金のランキングも活用できます。
3.「PTSの値上がりランキング」の3つの活用法
PTSの値上がりランキングを活用する方法ですが、4章の注意点であげている内容を前提にしての活用方法となります。
①明日の個別銘柄の値動き予想
四半期決算や本決算などの決算発表後に、個別銘柄の評価によって株価がPTSで動いていきます。この動きをみて、翌日の売買方針を決めていきます。決算以外にも適時開示で提携や新サービスの発表があって動き出すこともあります。
評価がよければ値上がりランキングに入ってきますね。
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②企業のビックチェンジを探すきっかけ
ご自身が普段ウォッチしていない銘柄がPTSの値上がりランキングに入ってきた場合、何らかの理由で上昇していますので、①に近い内容ではありますが、新たな銘柄を調べてみるきっかけになります。
もし、ビックチェンジが見つかれば、その銘柄を継続的に投資していくことができますね。
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③先買い・先売り
①②の内容から翌日の相場が開く前に売買をしたいケースがあります。
そのような場合に、先買い・先売りができます。
ただし、注意点としては出来高が少ないため制約しづらいことと、値幅が生じるため必ずしもお得ではないこともあります。
4.「PTSが参考にならない?!」の3つの注意点
PTSの値上がりランキングを使う際の注意点として、次の3点を抑えておきましょう。
①ほぼ個人投資家
PTSで機関投資家が売買するケースはほぼなく、取引しているほとんどのケースは個人投資家です。
②出来高が少ないのでだましも
売買の出来高も日中と比べて大幅に少ないことから、出来高の少ない銘柄は一部の個人投資家の考えで動いた値動きとなることが多いです。
この場合、翌日の相場が始まった時点で別の動きをしてしまいだましになることもあります。
③値幅が大きい可能性がある
通常の売買は売り買いの需給の良いので価格帯によって1円単位や5円単位での売買になりますが、日ごろから需給の悪い銘柄は10円以上の開きがある場合があります。PTSは売りたい人と買いたい人が少ないことから需給の悪い銘柄のようになりかねません。
さいごに
PTSの値上がりランキングについて確認してきました。
PTSの値上がりランキングはモーニングスター社のサイトで確認することが一番良いということがお分かりいただけたと思います。
またPTSの値上がりランキングは、値上がり率・価格・出来高などを総合的に見て判断するか、だましを考慮して銘柄の翌日の予測をすることに使うのか、ご自身の活用方法を決めておくといいですね。