02.テクニカル編

レラティブストレングスの考え方と日本株での活用方法【保存版】

レラティブストレングスを利用すると良いと聞いたけど、そもそもどんなものなのかなぁ。

レラティブストレングスを使ってみたいけど、日本株ではデータをどこで見ることができるのかなぁ。

など、オニールが提唱するレラティブストレングスについて、もっと知りたい・日本株でも使いたいと考えていらっしゃると思います。

 

アメリカ株であれば「オニールの成長株発掘法」に記載のとおり、「インベスターズ・ビジネス・デイリー」紙やオニールが運営する「Investor’s business daily」にて有料で閲覧することができます。

では日本株でレラティブストレングスを活用したい場合にはどのようにしたらよいでしょうか。

 

「オニールの成長株発掘法」

 

1. レラティブストレングスとは

オニールがCAN-SLIMのLで説明している主導株を判断する大切な指標の一つである「レラティブストレングス」についてです。

 

冒頭でも記載しましたがレラティブストレングスは、「インベスターズ・ビジネス・デイリー」紙が独自に開発した評価法であり、正しい計算式や根拠は明確にされていません。

このレラティブストレングスを一言で言えば「すべての上場企業の一定期間の株価の伸びを測定して、1~99に振り分けた数値。数値が大きい方が上昇が大きい」ということになります。

つまり、99に近いほど株価が上昇していることになります。最低でも80以上の銘柄を購入することで先導株に投資することができたり勝率が高くなっていくというものです。

 

ポイント

下落相場や下落から上昇に転じた相場、BOX相場のように全体が伸びていないときに、銘柄全体の中で伸びが大きい銘柄は先導株や今後の上昇株になる可能性が高い

 

1-1. レラティブストレングスの定義を日本株で考えてみる

「オニールの成長株発掘法」で説明されている内容をもとに、レラティブストレングスの考え方について日本株を使って詳しくみていきます。

今回の説明は日本の上場企業でレラティブストレングス指数を考える場合についてご紹介していますが、実際に日本株においてレラティブストレングスの正しいデータはありません。

概念や数値等を利用するかどうかはご自身のご判断になります。

 

さて、日本の上場企業は3,800社ありますね。

 考え方 

① すべての会社に対して過去52週間の株価の伸びを計算する ※計算式は4章でご紹介

② ①の結果をもとに1~99のランクに振り分ける。上昇が大きい銘柄ほど数値が大きい。

③ この振り分けた結果の1~99のランクの数値が「レラティブストレングス指数」

④ 日本株は3,800社で99ランクに振り分けたので、1ランクあたり38社程度

 

3,800社を「レラティブストレングス指数」で振り分けるイメージ

 

1-2. レラティブストレングスの書籍の定義を再確認

1-1の説明では「オニールの成長株発掘法」に記載された内容をもとに、日本株版で置き換えた考え方について記載しました。

実際の引用についてこちらになります。

レラティブストレングス指数とは、「インベスターズ・ビジネス・デイリー」紙が独自に開発した評価法で、ある特定の銘柄の値動きを市場の残りの銘柄の値動きと過去五二週間にわたり比較するものだ。そしてその評価として各銘柄に一~九九の数値が割り当てられる(九九が最高)。例えばレラティブストレングス指数が九九の場合は、その銘柄の値動きは市場全体の九九%の企業を上回ったことを意味している。レラティブストレングスの指数が五〇の場合は、市場の銘柄の半分がその銘柄よりも良い値動きをし、残りの半分が悪い値動きだったことを意味する

「オニールの成長株発掘法」より

 

1-3. レラティブストレングスはアメリカ株について有償で閲覧できる

レラティブストレングスについての正しい計算式等は公開されていません。

よって、日本株については証券会社を初めとして公式にデータを提供しているところなく、有償・無償に関わらず日本株では見ることができません。

アメリカ株であれば「インベスターズ・ビジネス・デイリー」紙を購入することで、レラティブストレングスの最新データを確認することができます。

 

2. レラティブストレングスを利用した「最善の購入タイミング」

レラティブストレングスの特徴として「大きく株価が上昇する前の指数を調べてみると平均が87になり、大化け株が上昇する場合には市場の残りの9割よりも値動きですでに上回っている状況だった」ということが書かれています。

 

つまり、保有している銘柄のレラティブストレングス指数が70以下であれば市場全体の中で良い結果を出している銘柄の足を引っ張っている銘柄だと判断できます。

そのような銘柄は絶対に上昇しないというわけではなく、上昇しても他の銘柄ほど上昇しないということです。

また、真の主導株を見つけるためには、低迷株や共振株を購入してはいけません。あわせてレラティブストレングスが40~60の銘柄は同様の分類となりますので買わないことが大切です。

 

以上から、レラティブストレングスを使った最高の購入場所は次のように考えられます。

ポイント

① レラティブレラティブストレングス指数が80以上の銘柄を選ぶ

② ①の中でレラティブストレングス指数が80~90台でベースを形成している銘柄を選ぶ

③ ②の中でベースから上にブレイクアウトするときに購入する(指数は90over)

 

3. レラティブストレングスの日本株での活用方法

1章でご紹介しましたが、レラティブストレングスは日本では数値を計算している証券会社等はなく、やはり正しい計算式は公表されていないのが実態ですね。

日本株での活用方法は、インターネット上の様々な情報から、おおよそ正しいと推測できる情報を用いて活用することになります。

 

インターネットの情報をもとに私が日ごろ利用している日本株での活用方法についてご紹介していきます。

ぜひレラティブストレングスを使ってみたい!という方は、こちらを参考にしていただければご自身でもデータの作成ができますのでご活用いただければと思います。

 

注意ポイント

株は大衆心理ですので、テクニカル指標でも多くの方が見ているほど効果が高いですよね。

レラティブストレングスの指標はテクニカル指標に分類されますが、日本株で見ている人がほぼいない指標である点はアメリカでの効果とは異なる可能性も高くなります。

 

 

3-1. レラティブストレングスのデータは証券会社等は出していない

レラティブストレングスの計算式については公式に公開されていません。

アメリカでもレラティブストレングスのデータを提供しているのは「インベスターズ・ビジネス・デイリー」紙とオニールが運営している「Investor’s business daily」になりますね。

それ以外で数値が公表されているケースは、レラティブストレングス関係のネット記事を読む限りでは無さそうです。

 

よって、日本の証券会社や株探、Yahooファイナンス等が類似の指標として作成したり公開していることはありませんので、いろいろと探しても見つからないわけですよね。

 

3-2. レラティブストレングスのデータはブログ等で確認する

証券会社や株探、Yahooファイナンス等ではレラティブストレングスのデータを公表していないのですが、いくつかのブログで検証結果からレラティブストレングスの計算式の予測が公開されています。

これらの計算式を使ってデータを計算している方もいますね。

 

そういった方々がレラティブストレングスのデータを公開していますので、ブログからデータを閲覧することはできますね。

正しらしさは誰も検証していないのですが、、、

 

3-3. 自らレラティブストレングスのデータを作成して活用する

実際にレラティブストレングスのデータを自分で作れば、そのデータの正らしさを検証することもできます。

 

私の場合、実際に約3,800社の株価データを使ってインターネット上の情報をもとにレラティブストレングスの計算をしてみました。

その結果、上位にいた銘柄についてチャートで一覧表示をしてみたところ、レラティブストレングスの概要で意図していた部分が見えてきて、とても参考になりました。

 

証券会社や株式投資の情報メディアでは発信していない情報ですがある程度は役立ちそうですので、やっぱり自分で作ってみるか、ある程度正しいと判断できるブログのデータを活用することがおススメですね。

 

4.レラティブストレングス(日本株版)を自分で作る

1~3章でレラティブストレングスの実態について話をしてきましたが、手っ取り早く自分でも計算したいと考えていらっしゃるかもしれません。

その場合には、ぜひこちらの情報をもとにご自身で計算をしていただければと思います。

Excelが得意な方にとっては、それほど難しくなく計算することができると思います。

 

4-1. レラティブストレングスの計算式(素点)

インターネット上にはレラティブストレングスの計算式が2種類ありました。

いろいろと探してみたのですが結果的にはこの2種類に落ち着いてきますので、この2種類を検証してみました。

 

株価データを使って2つの式に当てはめ、それぞれ1~99の指数に振り分けてみたのですが各銘柄のレラティブストレングス指標は同じでした。

つまりどちらでもよいが、分かりやすい・計算しやすい方を選択すればよいということですね。

私は①を使ってレラティブストレングスを計算しています。

 

こちらの式では、1~99に振り分ける前の素点をつけていることになります。

計算式①

=  2 × c / c63 + c / c126+ c / c189 + c / c252

計算式②

= ((((C - C63) / C63) * .4) + (((C - C126) / C126) * .2) + (((C - C189) / C189) * .2) + (((C - C252) / C252) * .2)) * 100

 

素点をつける際の注意事項としてIPO銘柄の取り扱いがあります。

注意ポイント

計算するためには52週のデータが必要になりますので、IPOから1年内の株は評価できないため計算結果はなし。

レラティブストレングス指数は「1」とします。

 

4-2. レラティブストレングスの式に含まれる5つの株価

レラティブストレングスの式には5つの株価を入れて計算することになります。

 

レラティブストレングスの定義にある通り、過去52週の中で利用する株価は次の5つです。

こちらの5つの株価を取り入れていますが、決算日を基準としてそれぞれの株価を用いることは困難であることから、営業日を基準に株価を選定していきます。

 

取得する株価の種類式中の株価表現データ取得日
直近の株価基準日
1四半期前の株価C6363営業日前と定義
半年前の株価C126126営業日前と定義
3四半期前の株価C189189営業日前と定義
1年前の株価C252252営業日前と定義

 

4-2.レラティブストレングスのデータ取得方法(株価)

株価データを無償で取得する方法はたくさんあります。

 

今回の場合は全銘柄の株価を取得しないとレラティブストレングス指数が計算できないため、すべて取得できるサイトを活用するか、PythonやRPAを使ってウェブスクレイピングをして株価データをそろえる必要があります。

 

私は、無尽蔵のサイトから株価データをいただいております。

こちらのサイトは無料で提供されていますが、データの正確性やいつまで継続されるのかなどは不明です。

 

私の2番手はAppleが提供するNumbersでの株式取得です。

 

注意ポイント

・スクレイピングはYahooファイナンスをはじめとして多くの日本株の情報サイトでは禁止されているため、許可されているサイトに限定しましょう。

・東証のみの株価、東証と名証に上場している場合には両方の株価がある、リートや指数の価格もリストに含むなど、株価を提供しているサイトでもさまざまなデータ提供であり、加工が必要となる。

 

4-3.レラティブストレングスのデータを計算する

株価を取得できたら、次は4-1の計算式に入れて素点を出します。

約3,800銘柄の素点が揃いましたら、それをもとに相対評価をおこなって1~99に振り分けていきます。

 

日本株は約3,800社、1~99のランクに分けるため1ランク平均38社となります。

この振り分けを手作業でやるわけにはいかないので、Excelを活用して振り分けます。

 

5. レラティブストレングスの上位の例

本記事を掲載した直近の2021年10月8日(金)時点のレラティブストレングスの上位データになります。

SBI証券・楽天証券・株探などを活用して、2021年10月8日(金)時点の株価の状況を見ていただければ、この考え方に納得されると思います。

 

大切なのは2章でご紹介したとおり、レラティブストレングスの数値が大きいものをすぐに買うのではなく、ここでベースを形成しており、そこから抜けていくときに購入するのがベストになります。

 

証券CD銘柄名上場区分業種
1712ダイセキ環境東証建設業
1783アジアゲートHJQ建設業
2158FRONTEO東証Mサービス業
2315CAICAJQ情報・通信業
2760東京エレクデバ東証卸売業
2768双日東証卸売業
2780コメ兵HLD東証2小売業
2986LAHLDJQ不動産業
3377バイク王&Co東証2卸売業
3528プロスペクト東証2不動産業
3856Aバランス東証2電気機器
3936グロバルウェイ東証M情報・通信業
4026神島化学工業東証2ガラス・土石製品
4251恵和東証化学
4347ブロードメディJQサービス業
4356応用技術JQ情報・通信業
4673川崎地質JQサービス業
4816東映アニメーシJQ情報・通信業
5381MipoxJQガラス・土石製品
5698エンビプロHD東証鉄鋼
5699イボキンJQ鉄鋼
5702大紀アルミ東証非鉄金属
5820三ッ星JQ非鉄金属
6083ERIHLD東証サービス業
6191エアトリ東証サービス業
6198キャリア東証Mサービス業
6335東京機械製作所東証機械
6337テセックJQ機械
6532ベイカレントC東証サービス業
6626SEMITECJQ電気機器
6866HIOKI東証電気機器
6898トミタ電機JQ電気機器
6932遠藤照明東証電気機器
6966三井ハイテック東証電気機器
6969松尾電機東証2電気機器
7021ニッチツ東証2機械
7089フォスタトup東証Mサービス業
7187ジェイリース東証その他金融業
7254ユニバンス東証2輸送用機器
7298八千代工業JQ輸送用機器
7477ムラキJQ卸売業
7769リズム東証精密機器
7816スノーピーク東証その他製品
7855カーディナルJQその他製品
7946光陽社東証2その他製品
8076カノークス名証卸売業
8508Jトラスト東証2その他金融業
8713フィデアHLD東証銀行業
9101日本郵船東証海運業
9104商船三井東証海運業
9107川崎汽船東証海運業
9110NSU海運東証海運業
9127玉井商船東証2海運業
9268オプティマスG東証2卸売業
9308乾汽船東証海運業
9418USENNXT東証情報・通信業
9941太洋物産JQ卸売業

 

さいごに

レラティブストレングスについてまとめてきましたが、レラティブストレングスについてご理解をいただけたでしょうか。

レラティブストレングスは日本株ではこれだという数値がありませんが、5つ日付の株価データを使って計算するという定義を用いることで近しい数字を求めることができるようになります。

 

本記事をとおしてレラティブストレングスのデータに興味を持っていただけたら、ぜひご自身で計算して活用をしていきましょう。

本サイトでもレラティブストレングスの計算結果を毎週末に掲載していけるように検討してみたいと思います。

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