03.ファンダメンタル編

上方修正・下方修正のタイミングと公表基準から考える活用法【まとめ】

ご自身が保有している株や大幅に上昇した株、ストップ高を付けた株を見てみると「上方修正が発表されていた」という経験も多いかと思います。

また、本決算や四半期決算が近づいてくると「上方修正」が発表されないかな。という期待も膨らんできますね。

ただ、逆の下方修正やストップ安には関わりたくないものです。。。

 

さて、このように上方修正や下方修正のことを考えていて「どんな基準で発表するの?」「タイミングを知りたい!」と思って情報を探されているのではないかと思います。

 

本記事では上方修正・下方修正の基準やタイミングを知っていただき、活用方法や予測の方法についてご紹介していきます。

 

1. 上方修正・下方修正の発表基準はあるがタイミングは未定

上場している企業は、東証などの上場ルールに基づいて運つかむていかなければなりませんので、この上方修正や下方修正のルールについても東証が決めたものがあります。

詳しくは2章でご紹介しますが、売上〇%以上、経常利益〇%以上などの変動が確定した場合には、その時点で公表をすることが義務付けられています。

 

つまり、会社の役員会議等で今期の業績予想を変更すると決まった段階で公表する必要性があります。

決まったら即座に発表することが義務付けられていますので、会議の開催スケジュールは各社バラバラですので発表タイミングは未定となりますね。

 

2.上方修正・下方修正とは「企業の業績予想変更の発表」

上方修正とは「上場企業の多くは決算・四半期決算の際に、今期予想や次期予想など業績予測について発表します。この業績予想の数字を一定以上引き上げること」です。

これらの変化は、既存事業の売上増加や環境変化・新規事業の成長など前回の数値を発表した際には想定していなかった理由で一定数の引き上げが決まった場合の発表となります。

また、上方修正の数値も大切ですが「一過性のものではないか」など、内容の確認も大切です。

 

一方で、「下方修正」は上方修正の逆ですので、一定数の引き下げをする場合に発表されます。

 

2-1. 「上方修正・下方修正」の読み方

上方修正と下方修正の読み方を確認しておきましょう。

 

ポイント

「上方修正」 じょうほうしゅうせい

「下方修正」 かほうしゅうせい

 

2-2. 上方修正・下方修正の発表基準

上方修正・下方修正を発表する基準についてご紹介します。

東証などが定めている上方修正や下方修正の基準は次のとおりです。

 

ポイント

売上高は「10%以上の乖離」で公表

営業利益・経常利益・当期利益は「30%以上の乖離」で公表

 

 

上記のルールに該当する業績予想変更を会社として決定した場合には、即日に公開することになります。上記の表のいずれかを満たした場合には即座に公表する義務があります。

 

【上方修正を発表するケース】

今期の業績が当初予想より売上15%増・営業利益3%増を決断した場合

【上方修正を発表しないケース】

今期の業績が当初予想よりA事業では売上+20%増だが、B事業では売上▲20%と伸び悩んでいる場合、会社全体として売上±0%になる場合

 

2-3. 上方修正・下方修正のタイミングが未定の理由

上方修正や下方修正についての公表基準がわかりましたが、2章の冒頭でご説明したとおり発表するタイミングは企業ごとにバラバラです。

決算日・決算発表日・四半期決算発表日、そしてその日付の〇日前など、実際に確認してみるとバラバラです。

 

企業には企業の文化がありますので、予想が保守的な会社もあれば疑義が付くほど高めに出す企業もあります。

もともと発表している数値は確定数値ではなく今期の予測数値ですが、この数値の社内での目標数値が変わり取締役会または経営会議でその変更が承認された時点で公表数値として扱われることになります。

 

ポイント

会社ごとに会議のタイミングは異なりますが、保守的な会社かつ例年上方修正をしている会社の場合には、上方修正の発表に癖がある場合があります。

「毎月〇日」「第1週の金曜日」「決算発表日の5日前」など会議体が決まっている会社の場合には、その日に発表されますので過去の発表を見ると業績予想修正の発表日が推測できることがあります。

 

3. 上方修正・下方修正の発表をどう活用するか

上方修正・下方修正が発表された直後にいきなり購入したり売却すると失敗しかねません。

大事なことは上方修正や下方修正がなぜ発生したのか、これらは投資家として事前に気づかない内容(サプライズ)であったのか、などを検証します。

適時開示で上方修正や下方修正を発表した際の資料のコメントも大切ですね。

 

3-1. 上方修正・下方修正が発表された際のチェックポイント

上方修正の場合にチェックしておくと良いポイントはこちらです。下方修正は逆ですね。

ポイント

①継続性があるか単発か

②本業の儲けか、特別収益(不動産売却・為替など)ではないか

③既存事業の拡大か、その場合の理由

④新規事業の拡大か、その場合の理由

⑤ビックチェンジがあったか

 

上記のポイントをチェックしたうえで、株価がどこまで伸びていくのかを想像します。

もし、目標株価を計算していたとしたら、今回の上方修正で目標株価が変動するか、どこまで上昇余地が増えるのかを確認します。

あと、ご自身の考えだけではなく四季報の業績予想やコンセンサスの予想などとの乖離についてもチェックしておくことが大切ですね。

 

3-2. 上方修正・下方修正の活用方法

上方修正が市場の投資家、ご自身、コンセンサスなどの予想を上回るようなサプライズの場合には、株価は大きく動きます。

場合によっては、ストップ高やストップ安になることもあります。

 

また、市場予想との乖離がポイントになりますので、上方修正したら必ず株価が上昇するとは限りません。

いわゆる「材料出尽くし感」という奇妙な用語でまとめられるように、下落する場合もあります。

 

決算をまたぐ場合には上方修正が単なる業績増加ではなく、さらに期待が持てる内容かどうかを判断します。

決算をまたがずに後から購入する場合には決算のサプライズ具合を確認して、業績の増加・チャートの状況などを鑑みて焦らずに購入していきます。

 

4.上方修正・下方修正を先回りして予測する方法

上方修正と下方修正を先回りして予測する方法は大きく2つあります。

 

ポイント

①現在発表している上方と過去の実績、当年の進捗率から予測する

②決算に向けてIR取材をおこない、IRからニュアンスをつかむ

 

通期の業績予想と、直近の四半期決算の結果から、今期の残りの四半期の業績予想を計算します。

 

例えば、通期の売上が1,000億円の会社で2Qが終わって600億円の場合、進捗率60%で推移していることが分かります。

この銘柄は3Q・4Qの売上が例年1Q・2Qより高く、今年も特に変わった様子が無い場合には3Q・4Qは600億円以上の売上が見込めるます。

そうすると予想では売上は1,000億円以上になると考えられます。もし1Q・2Q同様に3Q・4Qが600億円であった場合でも1,200億円となりますので10%以上の伸びがあり上方修正が必要なります。

 

このように業績と傾向から推測することになりますが、これが最も先回りして予測できる状況かと思います。

 

さいごに

上方修正や下方修正が発表されれば内容はチェックしていると思いますが、上方修正や下方修正の基準やタイミングはさほど気にしてこなかったのだと思います。

 

本記事では「上方修正・下方修正の発表基準はあるが、タイミングは未定」という意味をしっかり学んでいただけたかと思います。

また、四半期決算を含む決算発表時期には先回りをすることで、少しでもメリットがある投資をしていけるような考え方を共有しました。

株価は上方修正・下方修正などを鑑みて翌日はストップ高orストップ安につながることもありますので、ファンダメンタルズ分析に自信がもてる銘柄はぜひ上方修正・下方修正を検討してみましょう。

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